「りっちゃ…んっ!!…ひ…秀人…くんっ!!血…っ!!!!」

パニック状態だった。

「これ…俺の血じゃ、ねぇよ…っ」

「絢…ちゃん…ごめんな…」

なんで、なんで謝るの??

悪いのはあたしなのに…

あたしのせいで…

「秀人くん!!!!やだ…!!!いやぁぁぁああっ!!!」

苦しそうだった顔は、悲しそうな笑顔に変わって、

秀人くんの目からは、一筋の涙がこぼれた。

ゆっくり閉じていく目から、だんだん光が消えていく。

あたしは初めて、『死』というものを身近に感じた。

「秀人!!!!秀人!!!!しっかりしろよ!!!秀人!!!!」

「ひ…秀人くん…!!!やだよぉ…」