りっちゃん。

……怖いよ。

ヤクザやってた時と同じ剣幕で生徒に怒鳴ってる。

さすがに、こんな顔で怒鳴ったら生徒も黙っちゃうよね…。

そーっと教室に入る。

教室内を見渡すと、

……あれ??

…は??嘘…

………全員男!?!?!?

しかも、みんなびっくりした顔をしてて。

「この人が、今日からこのクラスになる、黒川 絢さん!!みんな、仲良くしろよ」

「うぉぉぉぉおおお!!!!まじで!?!?!?女だぁぁぁあ!!!」

「まじかよっ!?!?しかも超美人じゃん!!!タイプだわー」

「超顔かわいい!!!何で女!?!?」

色んな声が飛び交う。

「絢さんの席は、あの後ろの空いてる席ね」

「はーい…」

マジで…

なんでこの席…??

怖い顔した金髪男と、

オレンジの髪のいかにもチャラそうな人との間。

イスに座った瞬間。

「絢…」

「え?何であたしの名前…??」

金髪が話しかけてくる。