りっちゃんは、転校早々遅刻しそうなあたしをバイクで送ってくれた。

お父さんは、黒川組というヤクザの組長をしている。

そこの元幹部だから、迎えに来てくれた。

まあ、りっちゃんは理事長だから、

この高校受かったのかもしれないし、

あたしもそこは気にしない。

「絢さん、こっち」

……広っ…。

「てかさ、この学校、広くない??」

「そう??ん。ここね、絢さんのクラス、1-C。」

この教室まで歩いてきて、1つ気付いたこと。

人があたしを珍しいものでも見るように、ジロジロ見てる。

――――――ガラガラッ

うわっ。うるさーーーっ。

みんな、好き勝手やってて、わいわい話してる。

「はーーい!!てめぇら静かにしろ!!!」

シーーン…

ちょっ……嘘…