紫色の髪をした男が、

「はははははっ!!!白龍もナメられたもんだな。女が入れてくれだってよ…あんま笑わせんなよ…」

「総長、いないの?」

「総長はいねーよ。幹部の俺がやってやろーか??」

半分笑いながら言う男にイライラした。

「やめとけよ。女に手出すんじゃねぇ。死ぬぞ」

さっきの黒髪が冷静に話す。

「じゃあさ、紫に勝ったら入れてもらえる??」

「フン、いーじゃん」

後ろから声が聞こえた。

「俺が総長だけど。いーじゃん。瑞樹、やってやれよ。」

紫の髪の男の名前は、瑞樹というらしい。

「いーんすか??こんな女に…」

「かまわねぇよ。負けるのは目に見えてる。加減しろよ。分からせてやれ。白龍がこんなもんだって」

「…分かりました。おい、外出るぞ」

親指で外を指す。

あたしは黙って外に出た。

紫が出てきて、あたしと紫は向かい合って立つ。

「来いよ」

挑発するような目で、余裕の笑みを浮かべる男に、

手に力を込め、右頬を殴り飛ばした。

「ぐはっ…!!!」

口元に血が滲んでいる。

「ナメてんじゃねーぞ!!!」