キキィ…−−−。


ブレーキの音で目が覚めた。


あれ…?
私…??


泣き疲れたのか、いつしか寝てしまっていた私。


それにいつしか音楽も消えていて、聞こえてくるのは………波の音−−−?


「えっ、海!?」


「やっと起きたか…」


ちょっと呆れ顔の店長が隣にいて。


「あ、ごめんなさい…。

いつしか寝ちゃってて…でも何で海?」


「ん?失恋祝い?」


「祝ってくんなくていいしッ!

でも海は嬉しいっ!私、夜の海なんて初めてっ!」


嬉しさと興奮とでじっとなんてしていられなくて車を飛び出すと目の前の石段をよじ登った。


「パンツ見えんぞ!」


「暗いから平気ッ!」


後からついてくる店長もお構いなしに石段を上がる。