さっきの面影はゼロ。



もういつも通りの会長に戻ってる。



というか、どうしよう…



そんなに会長がチョコレートを食べたかったなんて知らなかった。



「…買いに行って来ようか?」


「いや…いい…」



少し不服そうに呟いた会長がはぁ、とため息をついた。



やっぱり今日の会長は何処かおかしい。



「…帰るぞ。」


「あ、うん。」



会長がうなだれたまま、鞄を持って教室を出る。



「え、ちょっ…これは?!」


「…いらない。」



いらないって…



会長、チョコレートが食べたいんじゃないの?



紙袋いっぱいに入ったチョコレートを見て首をかしげる。