女なのに、こんな事でいいのか…。
そうは思うのだが、なかなか直るはずもなく…、
三十九年生きて来てしまった…。
とりあえず、茜は受話器を持ち、電話を掛け始めた。
『あっ、希、私』
そうです、希に電話をしたのです。
「また仕事始めたの、連絡取れなかったのは」
『はい、その通りです。
今年は三冊出さなくちゃいけないから、結構大変なんだよ』
「茜、あんたろくにご飯も食べないで書いてるんでしょ」
”やっぱりするどいな…”
『食べてるよ、カップめんとパン』
「ちょっと…、若くないんだから、そんなものばっかり食べてたら、肌ボロボロになるよ
これから、そっち行って、料理作ってあげるから出てよ」