「早いのね」
「君もね」
彼女は、黒いワンピースを着ていて、
サイドの髪をそれぞれ耳の後ろの高い位置で結んでいた。
近くで見ると、黒いリボンで結んでいる。
服装はホラーっぽいけど髪型が可愛いのはせめてもの良心なんだろうか。
いや、何で黒い服なんだよ。
夜にそんな格好じゃ危ないだろう。
「楽しみだったのよ」
そう彼女は笑った。
「ところで、この辺りに車とめれる場所ってある?」
「6時以降は空き地に駐車OKになってるけど」
辺りを見回すと、数台の車が止まっている。
「何でこんなに……?」
「大丈夫。ほら、」