「もしも向こうと繋がった時に
 はぐれちゃわないように
 手、繋いでおいたら?」

菜月ちゃんにそう言われ、
僕と留衣さんは手を繋いだ。

そして、どさくさ紛れに菜月ちゃんが……

「こーら」

えへへと、笑って彼女は手を離した。

その瞳には、少し、涙が見える。

「無事、帰れる事を祈ってますから!」

「……うん!」


~♪♪~♪~


そんな会話を聞いた時、
携帯から着信音が鳴り響いた。