さっきの亮太郎の発言で、
他の3人もお別れ会ムードから、
すっかりといつも通りの探検気分だ。
そして、警備員さんが車へと乗り込んだ。
前回の教訓から、
僕達はいかにも、
今から帰りますという風を装っている。
だからノータッチで、車は去っていく。
「さて、それじゃあ行きますか!」
今回も、留衣さんの言葉で出発だ。
「……何か嫌そうな顔してるね?」
啓吾さんが顔を覗き込んで言う。
「ちょっと、笑い声がまた聞こえたら
嫌だなって思って……」
あの声は、不気味だった。
「ノイズみたいな物だろうから、
気にしない方がいいですよ!」
浮かれている亮太郎が言う。
あ、やっぱり喜んでる。
別にどうでもいいけどさ!