僕じゃない僕が居て、
彼は僕の代わりにここから消えて、
それで僕が居なくなったら、
また出てくる?

そして、僕じゃない僕が、
この世界の僕として生きる?


……理解するのが難しい。


「基本的には、
 生まれるて死ぬのと変わりない。
 間に、空白の時間があるだけだ。
 いきなり人が加わる事、なかったか?」

「知らないよ!」

「まあ、違和感を覚えなければ、
 何も感じないからな。仕方の無い事だ」


……彼は違和感を感じているのだろうか。

この世界の住人だけれど、
僕や留衣さんに触れる事でそれを知った?

当たり前の事に、違和感を覚える。
それは、一体どんな気分なんだろう……


「おい、余計な事考えるなよ?」

「また心読まれた……」

読んでねーよ!
読めねーよ!と、デコピンされた。


ならなぜ、僕の考えてる事が解るんだ。