「帰ったら記憶無いかもだし、
そもそも帰れる保障も無いけどね!」
きわめて明るく、彼女は言った。
「記憶、無くなるんですかね?」
「わかんないけど、
こっちに来た時と同じなら、
無くなってるはずだよ。
もしかしたらその内思い出すけど」
帰った事は無いからわかんなーい。と、
やっぱり彼女は笑っている。
「留衣さんは、帰れなければまあ
それはそれでいいけどねって、
こっちの世界を楽しんでるから」
亮太郎の補足だ。
……なるほど。
「まあ、帰れれば嬉しいのは同じだよ」
そう言って、また笑った。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…