「それで、どうする?」

このまま、この世界で生きていくのか。
帰ろうと、アクションを起こしてみるか。

「どうしたいんだ?」

「……このままは、
 生きていけそうに無い」

気付いた途端に、違和感だらけだ。



「じゃあ、まず今夜、
 トンネルで電話でもかけてみるか?」

そういえば、
今日もトンネルに行く約束をしてた。

「……そう、してみようかな。

 っていうか、
 お前にも違和感あるんだけど」

「何だ?俺は別に変わってないぞ?」


「いや、何か親切になったよね。
 最初、僕の事嫌ってそうだったのに」


「ああ、啓吾さんにやたらと
 好かれてるのは気に食わないけど、
 なんていうかな、
 見ててほっとけない感じがするんだ」


「……気持ち悪い」

「うるせぇ!」


はたかれて、笑ったら、
なんだかちょっと楽になった。



「それじゃあ、また夜に」

「ああ、携帯忘れるなよ?」


そうして、僕も彼も、
それぞれ学校に向かった。