「あのトンネルは、
お姉さんのいる世界と、この世界を繋ぐ
いわば狭間のような場所なのよ。
だから、また電話が繋がるとしたら、
あの場所しかない。
そうじゃない?」
そう……なのかな?
「だから、また行きましょう!」
あ、そういう事か。
「所で、どうして最近
行ってないって知ってるの?」
「何日か、通ってみたのよ。
でも、居なかったから。
それに、あなた噂になってるわよ」
「噂?」
「トンネルに、ずっと立ってる
少年が居るって、怪談もあったわ」
友達に聞いたのよ、と彼女は笑った。
異次元トンネルよりも、
知ってる人が多いのだとも言った。
……そんなの、知らなかった。