1つ、2つ、3つ……


3つ目を越えた所で、
確かに僕は足を付いていた筈だ。

しっかりと、踏んだ感触があった。

なのに、




「うっわっ!」




落ちた。


でもそこは芝生の上で、
空を見上げると、
菜月ちゃんがにっこりと微笑んでいた。


「おかえりなさい、遅かったじゃない」



よくわからないけれど、
どうにか僕は、外に出られたらしい。