「ありがとう!」 「どういたしまして」 さっきまでの寂しそうな表情ではなく、 子供らしい、可愛らしい笑顔で笑うと、 少女はスーッと、 「……消えた」 あの子も、幽霊とか、 そんな存在だったのだろうか。 でも、きっと、あの笑顔なら 少女は成仏できたんだろう。 そう、願いたい。 そして再び、僕は怖い思いをしていた。