「いきなりだけど東海林君、
 明日のご予定は?」

菜月ちゃんが問う。

「……特に何もありません」

これはなんだか、
また何処かに誘われるのだろうか。


「寂しい奴だな」

亮太郎が呟く。
お前には言われたくない!

このあと聞くであろう場所に、
きっと彼も行くんだろう。



「それじゃあ一緒に出かけしましょう?」

やっぱりか。

「ちなみに行き先は?」

そう尋ねると、
ニマーっと笑う菜月ちゃん。

そういう笑い方でも、
美少女は美少女なのがすごいと思う。



「心霊スポット!」

……やっぱりか!


「どうする?嫌?」

「……行きます……」


あれだろ。菜月ちゃんに誘わせれば
僕は断れないと思っているんだろう。

微妙な顔で答える僕に、
留衣さんと啓吾さんがにやにやしている。

まあ、その通りなんですけどね!