「ご家族は?」
勝手に色々やっちゃってるけど、大丈夫?
と、留衣さんが聞いてきた。
「両親は今日居ませんから。大丈夫です」
今日も、2人は出かけている。
帰りは多分、遅い。
……そういえば、最近あんまり
顔を会わせていない様な気がする。
前はいつも、‘ご飯はみんなで’
だったんだけどな……。
まあ小さい子供じゃないんだし、
どうでもいいか。
そんな事を考えていると、
隣に座っていた亮太郎が
変な顔をしている。
彼の手は僕の肩の上だ。
何でだ。
「何?」
「……いや、別に……」
変な顔をしている。
不気味なものでも見たような……。
それは本来僕がするべき表情だろうよ。