「昔々、まだこの学校ができたばかりの頃
 ずっと入院している女の子がいました。
 その子は、もう余命幾ばくかと
 お医者様に言われていました。

 そんな彼女は
 『あの葉っぱが全部落ちたら
  私は死ぬの』と、
 病院からも見える、
 学校の中庭の木を指差して、
 親友の女の子に言っていました。

 そんなのは嫌だと、
 親友は思いました。

 そして、その木の葉が
 散らないようにしようと、思いました。
 でも無理な事です。