校庭から、保健室の窓が空いてるのが
 見えたから、
 保健室の物だって彼女は察したそうよ。

 それで骨格標本は徐々に近づいてきて、
 校庭にその足が踏み込まれた時、
 ついに走り出したの。
 ものすごいスピードで。

 彼女は怖くなって、走ったわ。
 それはもう、全力で。

 『これよ、この感じよ!』
 そして彼女は体得したの。
 壁を乗り越える方法を。

 怖さも忘れ、嬉しくなった彼女は
 飛び跳ねて喜んだわ。