『やめろよ』と、止める人もいたけど、
 下で助けを求めてるかもと、
 居なくなった2人を
 心配していた彼は言った。
 『もしタコだったら食えるじゃん。
  捕ってくるわ』と、
 彼はまた笑ってたって。

 若干その笑みは引きつってもいたけど、
 元気なのを装っている彼に、
 誰も何も言えなくて、
 皆は彼を見送ったの。

 ……そして、彼も戻る事は無かった。