怖くなった他のみんなは、
 プールから上がってしまったの。
 それで、全体を見回すけど、
 やっぱり2人共、姿は見えない。

 どうしようかと、悩んでいた時
 『タコが居る』と、誰かが言った。

 それを聞いてプールへ目を向けると、
 確かに、
 長い何かが蠢いているのが見えたって。

 でも、間もなく見えなくなった。

 『あれに襲われたのか?』と、
 誰かが呟いた。

 『ちょっと見てくる』
 と、そう言ったのは
 噛み付いてやると言ってた彼だった。