『うふふ、空は見えないけど、気持ちよさそう。』 彩花は、これ以上ベッドから体を起こす事も、自力で車椅子に乗ることさえも出来ない。 窓を少し開けてやると、少し冷たい風が流れ込んできた。 『寒くない?』 『うん、大丈夫。』 僕達の間だけ、時間がゆっくり流れているような気になる。 『声、出づらいのか?』 『うん……。』