もう一通のほうも開いてみる。

 ―――『しょうこ?あのさ、よかったら俺とメル友になんない?』

 単刀直入だなぁ。
 でもメル友か~。

 断るのも悪いし、OKしようかな。

 ちょうど、暇だしね。

 ふと夏恋ちゃんの
「しょうこのこと、気に入ったんじゃない?」
 って声が頭を過ぎる。
 
 本当に、あたしのこと……気に入ってくれたのかな?

 ―――私でよければよろしくお願いします。

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『カチャ』



 これが、わたしの運命を変える音だったなんてこのときは思いもしなかった。