「美亜。」

「ん?」



「俺が言いたいこと、今から言っていい?」



「え!?」


一瞬目を見開いてからこくっと頷いた。






「俺には、昔っからすっごく大切な女の子がいるんだ。
その子ねすごいんだ~。
どんなに俺が落ち込んでても、その子が笑えば元気になれる。

ずっと一緒にいたくて付回して
どうしても俺のものにしたくてさ、何回も何回も『好き』って伝えた。
けど、その子は俺に振り向かない。
それどころか『好き』って言うごとに俺から離れていってる気がする。

でもね、俺の目が心が気持ちが、その子から離れることは絶対なかった。
逆に大きくなるばっかりで、苦しくて、切なくて
でもやっぱり大好きで・・・・
その子は、小さいころからずっと、今でも、俺を独占してるよ。

俺の心だけじゃなく、全部を、つかんで離さない。」





「その子、って?」


「それを俺に聞くの?

いくら鈍感でも、わかってるんでしょ?」



美亜は、少し悩む。



マジか・・・・




「ヒント。

俺が始めて自分から告白して、
自分からだきついて

そして今、やっとキスできた相手。」