その頃の梓紗。



「ハァ、ハァッ。待ってよ、紗雪!」



「梓紗ちゃん、久しぶりね。」




気が付くと、あの異空間にいた。



急に止まった紗雪はあの頃と変わらない



穏やかな声で、あいさつを交わした。



そして、振り返った。



紗雪は、あの頃と何も変わっていなかった。




実際、あの時すでに死んでいたから変わっていたら異常だが。



「紗雪、突然出てきてどうしたの??」



「・・・梓紗ちゃん。いま、幸せ?」



紗雪の突然の質問にびっくりした。





「・・・どうしてそんなこと聞くの?」



「不安だから。」