桜美「やっぱり、桜は綺麗ねぇ。」



梓紗「本当。あたし大好きよ。桜の花」



ハラハラと舞う桜の花びらは、


少し色が薄く見えた。


そう。


あの時の紗雪との別れ桜にそっくりだった。



瞬間―――――・・・


紗雪が見えた。



「紗雪!?」



紗雪はどんどん走っていく。


知らず知らずに走っていった。



「ちょっと、梓紗!?」




桜美は追いかけたが、


足が速い梓紗には、追いつけなかった。