しばらく走ると、私たちはNホテルに着いた。


ホテルに入った早々、支配人は出迎えるわ、ボーイさんたちは挨拶に来るわで、かなりVIP待遇を受けている。


「ねえ、もしかして勇人って、お坊ちゃまなの?」


「違うよ。お坊ちゃまなんかじゃねえって」


そう言って笑う勇人について行くと、ある部屋の前で立ち止まった。


「開けてみ?」



勇人に促され、開けた部屋を見て、私は呆然としてしまった…。