ポス
「えっ・・・?」
彼女がタオルを被せてくれた。
「強制ですよ!」
「あ・・・、おう」
あ、そいや俺タオル持ってたわ。
彼女、このままだと可愛そうだな。
―色々と・・・。
「あのさ、俺タオルあるから、俺のタオル貸すわ。お前のタオル、もうつかったし・・・。それに、色々、お前、ヤバい・・・」
「ドコが・・・・・・!」
彼女は、自分のブラが透けてることに気づいた。
「ひゃっ!ぁの・・・、タオル貸して頂ければ幸いなんですけど・・・」
「あ、ああ。ほら!」
俺は、タオルを投げてやった。
「あの・・・、見ました?」
ええ、見ましたとも。
なんっつたら可愛そうだしな。
「見たけど、もう忘れた。だから、安心しな?」
「ありがとう」
彼女がニコッとした。
ドクン
なんだ、この胸の高鳴りは?!
ブラ見てしまったからか?!
いや、この子の笑顔が可愛いからだぁー!!
「・・・?どうかしました?」
わ、ヤベ。
顔に出てたか?
ここは、察せられないようにしないと。
「んいや。なんでもねぇ」
あー
もう、俺どうしちゃったんだ?!
「あ、てか、名前と年とメアド教えてください!タオル返すのに・・・」
「儀芳 裕也、16歳の高1。野差高の。メアドは、赤外線でおけ?」
「おけです!あたしは、芟花 茉莉、丘咲高校の高1。儀芳君とタメです。よろしくね」
茉莉ちゃん丘咲か・・・。
隣の女子高ぢゃん。
「あ、儀芳君ぢゃなくて、裕也でいいよ。茉莉ちゃんって呼んでもいい?」
「もちです・・・・、裕也?」
かわいいー!!
なんか今、超幸せ。
「裕也、赤外線を・・・」
「あ、そっか!わりぃ。」
ピコ
「ありがとう!後でメール送っとくね」
「おう」
ってか、なんか忘れてね?
なんだっけか・・・?
・・・・・・・・・あ、遅刻ぢゃん!!
「茉莉ちゃん、遅刻・・・」
「わああ!忘れてたー!!」
だろうな。
「ごめん、先行くね!今日は、ほんとゴメン!絶対後でメールするから」
猛スピードで、チャリをとばして行った。
「もう、コケンなよ。」
独り言のように言った。
もち、彼女はもう、10メートル先にいて、聞こえるはずもなく。