―高校受験真っ只中―
もう、高校なんて行かないで
お母さんを支えるために
働こうと考えてるときだった。
「沙由!高校どこ受けるか決めた〜?」
舞が高校の資料をパラパラと
見ながら私に聞く。
「う..ううんっ。まっまだっ」
慌てて答える。
沙由が高校の資料を
指さして言う
「まあ、うちの中学からは半分くらい
天真高校行くからさ、
うちもそこでいっかなー
って思ってるんだよね。
近いし、朝いっぱい寝れるし(笑)」
天真高校は地元にある。
だから中学の半分くらいはみんな
天真高校に進学する。
「そうだよね・・。近いもんね。」
「どうした?沙由?元気ないじゃん。」
「いや、何もないんだけどさっ
あっ天真高校ってバイトOkだっけ?」
「うーん、確かお姉ちゃん天真だけど
バイトしてたよ!」