ベッドの上に無造作に置かれたケータイの、電源を入れる。 新着メール 1件 ―――――――――― from : 南波 和泉 ―――――――――― そろそろ、 僕に顔を見せなさい。 連絡もないと 心配になります。 - END - ―――――――――― 溜め息をひとつ吐いて、再び、ケータイの電源を落とす。 そして、部屋のドアを閉めて、足早にアパートを出た。 あたしは、物心ついた頃から、このアパートで、姉と暮らしていた。