毎日取っていた連絡は、だんだんと希薄になり、
会う回数は、減っていく。
歩美はサークル活動をはじめ、俺はバイトに精を出した。
こうなることは、はじめからわかっていたのかもしれない。
一度、微妙にずれた歯車を、元には戻せなかった。
「距離を置こう」と、
電話で歩美に言われたのは、大学3年の夏だった。
あの時すぐにでも、いやだ、と言えなかった自分が、今も情けない。
だけど結果として俺は、フラれたのだ。
心のどこかで、やり直せると信じていた、哀れな俺。
距離を置こうと言われてから、メールも、電話もしなかった。
そんな俺に、バチが当たったのだ。