「おはよう」
甘い声で、あたしは目覚める。
二人で眠るには少し狭い、シングルベッド。
「シャワー浴びてくる」
あなたは、そう言って、起き上がる。
あたしも続いて起き上がり、眠たそうに目をこすりながら風呂場に向かうあなたを目で追った。
それから、パンを焼いて、スクランブルエッグを作る。
インスタントのコーヒーが出来上がったころ、シャワーを終えたあなたが風呂場から、ボクサーパンツ一枚で出てくる。
「はい」
テーブルの上に出来たばかりの朝ごはんを並べると、あなたは満足そうに笑った。
「レイが、料理上手で俺は、幸せだよ」
なんて、歯の浮くような台詞を朝から言えるあなたを横目に、あたしは、甲斐甲斐しくお弁当の用意もする。