歩美と出会ったのは、高校2年の秋だった。

レイと比べると、ごく自然な、出会い方だったと思う。

お互い違うクラスだったけど、同じ委員会で、仕事が一緒だった。


俺達はとてもよく似ていたと思う。

学年から2人ずつ、選出される委員会の代表で断りきれず選ばれた。


「きっとわたし達って、よく似てるのね」

少しいたずらっ子のような顔をしてみせ、そう話しかけてきた歩美に、心臓を射ぬかれたような気持ちになった。

今、思うとあれが、俺の初恋だったのではないかと思う。

女子にしては背の高い歩美は、周りから才色兼備と言われることも少なくはなかった。

俺は、委員会が同じであることを理由に、メールアドレスを交換した。

密かに片想いを育ませ、クリスマスイブの日、生まれて初めての告白をした。

その日が、17歳の誕生日だと言った歩美に、小さなプレゼントを用意して。