後悔なんて、とっくにしている。



あの時、レイの変化に気付いてあげてれば。

そもそもあの時、声をかけなかったら。

あの時、家に泊めなかったら。



だけど、考えるんだ。




あの時、あの場所でレイに出会ってから、俺の生活は確実に変化したし、普通で平凡だった人生に光が灯された。

中毒のように、レイにハマっていく自分が怖くて、だけど、レイと過ごす時間は、間違いなく、幸せだっだ。




「もう、俺の人生にレイの居ない世界なんて考えられないんだ」


顔を上げて、真っ直ぐに和泉の顔を見る。




「うん。やっぱりカイ君はいい男だ。……悔しいけど」




期待と、不安。

だけど知りたいという欲望。