「それで、あたしはあとどの位生きれるの?」 診察室で、単刀直入に巧に尋ねる。 そういえば、あたしが巧に初めて会ったのは、初めてこの病院に入院した時だった。 まだ、自分が治らない病気だってことは知らなかった4歳の時。 病室に入ってきたのは、真新しいランドセルを背負った、男の子だった。 「お前、ひとりぼっちなのか?」 入院中で、誰も友達がいなかったあたしにはじめてできた友達。 それが、和泉だった。