品濃 和人...Side


教室に帰ってきたアイツの膝にはでっかい絆創膏が貼られていた。


「もぅ!女の子なんだから身体大切にしないと!」

芦川が怒っていた。


「あはは…何も無いのに転んじゃった!」

俺には、何か無理して笑っているように見えた。


いつも、見てたから何となくわかる。

↑変態ではありません。
……多分


何となく、誰とも話したくなくて、ぼんやりと窓の外を眺めていた。


まぁ、何も考えたく無いからだけど……。

でも結局、頭を過ぎるのは、アイツとのメールや、学校での会話ばかり。


アイツの声が、姿が俺の中に入ってくる度に俺は苦しくなる。


辛いよ。


なぜ、アイツは笑えるの…?
まぁ本心からって訳じゃなさそうだけど……。