「・・・なんとか」

そう言いながらゴロンッとひっくりかえった岸谷先輩の目が軽く虚ろになってる。

「ほ、ほんと大丈夫ですか?」

そう言ってタオルを差し出すと岸谷先輩はそれを受け取ってムクッと起き上がる。

「ん~、疲れた。」

汗を拭きながらフ~っと息を吐いてる岸谷先輩に、

「飲み物向こうにありますからね?」

「ん、ありがと。」

私は立ち上がって他の人にもタオルを渡しに行く。

「進藤く~ん。はい。」

ドリンクを飲んでる進藤君に駆け寄ってタオルを差し出すと、

「ありがとう。」

タオルを受け取って首にかけてまたジュースを飲む。

「あ、武先輩~」

うちわで涼んでる中村先輩に近づいてくと、

「なに~?」

うちわで扇ぐ手を止めて私を見つめる中村先輩に、はいってタオルを差し出すと、

「さんきゅ~」

って言いながらニッコリ笑いかけてくれる。

中村先輩がタオルを受けとるのを確認した私は残りのタオルの枚数を数える。

・・・あと1枚・・・だけど~・・・

その最後の一人がいない。

えっと・・・あ、碓井先輩だ。

渡してない相手を思い出すと私は中村先輩に、

「碓井先輩知りません?」

そう聞くと