「おぉ~、おつかれ~西野。」

練習を見てたモンキチが私のほうに顔を向けて片手をあげる。

「はぁ・・・」

曖昧に返事をしながら私は近くにあったパイプ椅子に座る。

碓井先輩はジュースサーバーをドカッと置くとそのまま練習に戻ってしまった。

そのままボ~っと練習風景を見ながら、

暑そうだなぁ・・・

みんな汗かいてる・・・

あ、タオル用意したほうがいいかな?

そう思った私はパイプ椅子から立ち上がって壁の近くにあった大きなカバンの中からタオルを取りだす。

「えっと~・・・1、2・・・・」

タオルの枚数を人数分取るとそれをパイプ椅子の上に置いて私は地面に体育座りする。

そのままとくにすることもなくボ~っとしてたらモンキチが、

「よ~し!休憩!!」

そう声をあげると何人かバタバタと倒れこんだ。

私は急いで立ち上がって用意してたタオルをみんなに渡す。

みんな『ありがとう』って言いながらタオルを受け取ってくれる。

倒れこんでる人達にもタオルを渡しに行くと岸谷先輩も倒れてた。

うつ伏せに倒れてる岸谷先輩に、

「大丈夫ですか?」

って声をかけたら岸谷先輩の肩がピクッと揺れる。