「ねぇ、涙は好きな人とか出来たこととかある?」

「ん?あるぞ!!」

「今も?」

「おう、今も居るぞ!」

い・・・いるんだ。

なんだ。

「唖萌だったりしてな!」

「えっ!?」

そう言うとニッって笑ってまた歩き出した。

あたしだったりして・・・?

んなわけないじゃん!!

涙の好きな人があたしな訳。

だって、「だったりして」だからそんなことあるはづない!!

そうだ!そうだ!

スタジオに入ってからもずっとそんなことを考えてたけど、

「あっ!ARISU!」

「美羽さん。どうしたんですか?」

マネージャーの美羽さんが慌てて私の所に来た。

「凄いのよ!!ドラマの主演だよ!!恋愛ドラマの主人公!」

「えっ!?あたしがドラマ?」

「そうそう!監督自ら推薦してくれたの!?」

監督に?

凄い嬉しい!!

でも・・・ドラマって『キスシーン』あるよね・・・。

きっと・・・。