美帆……




ザザザザザザザザ……


目の前が砂嵐になる。




《絢也……愛してるって言ってくれたじゃない……》


《ねぇ絢也、一緒にキテ……》



美帆………



〔ごめんミホ。アイシテルなんてウソだったんだ…

俺、お前の事嫌いだった。

バカだし……


だけど……


救急車呼べばいいのに俺に電話してきたお前が愛しくて愛しくて……


生きてるうちに言えなくてごめん。


本当にごめん。



"愛してる"。〕



声にならなかった。