「ほら、聞こえたやろ?」 音楽が終わるのと同時に、雅が話し始める。 「え…あんま、聞こえんかったんやけど。」 「小学生のテストん時も、ひけてなかったし。」 さっきから雅は、小学生のころの話しをやたら持ち出す。 そんなん…萌か私しかおらへんやん…。 「では、各自練習してください。」 「なぁなぁ、低い音ってどう出すんやったけ?」 雅がニヤニヤしながら聞いてくる。