「いい?ムイの言ったことは?」

「絶対であります!!!」

そこにいた周りの人達が一斉に声を揃えた。

月城さんを見ると物凄い嫌な顔で突っ立っている。
完全に無視を決め込んだ月城さんは真っ直ぐに俺を見遣る。

「…すみません」

「…い、いや。
じゃあ、またバイトでね」

「お疲れさまです」

かすかに聞こえる二人を背中で聞きながら友達が待っている席に戻る。

戻りながら思い出した事がある。以前に店長が「うちのバイトで働いていた子は癖の多い子ばっかりだ」

明日にでも詳しく聞いてみる事にしよう。





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