東雲さんも自分が顔が赤いと気付いたのか俯いて俺の顔を見てくれない。

周りの人達は不審に見てきたり立ち読みしながら、チラチラと好奇心で覗いている人もいた。

「ち、違います!」

「ん?東雲さんじゃないんですか?」

「はい…」

完璧に東雲さんにしか見えないけどなぁ。

チラッと横目で東雲さんを見れば、明らかに目が泳いでいる。

「東雲さんに凄く似ていたので勘違いしました。
お名前聞かせてもらえませんか?」