ここで改めて紹介しよう。

吼龍 朔夜、17歳。

これでも一応、

BLACK BLOOD…通称、B・B内で

ボスと呼ばれる存在である。

美しい目鼻立ちに白い肌。

オレンジの様な色をした髪は

前から後ろに向かって

少しずつ短くしているが

一部、両サイドに長い場所がある。

本来の人間の耳より少々高い位置には

暗めの茶色をした先の丸い猫耳。

自分で決めた制服を堂々と改造し

既に別物となっている。

そして、緋崎 雫。

18歳だ。

ハッキリとした顔立ちで女顔だが

けして濃くはない。

世に言うイケメンという説明が一番良いだろう。

細いが肩幅もあり均整のとれた身体。

これは、彼が犬である事を

的確に表現していると言えよう。


さて、先程の会話で分かる通り、

二人が居るのは戦場の最前線である。

今回B・Bが雇われたのはウサギ達の国。

相手は猫だ。

朔夜は、出身であるとは言え

一切の未練もない、

という目をしている。

闇の中で生きていく者として

出身なんてものは

手加減の言い訳にはならない、と思っている。

そんな朔夜に、雫は

どこか憧れの様なものを感じていた。