「もう…良いかな……」 自分でその言葉が出るとは思わなかった。リュウくんは驚いたように私の顔を見た。 「どうした?」 「なんか…もう…」 目の前が潤んできた。 「―――疲れた」 「……」 眉を寄せ切なそうに私の顔を見ているのだけは分かった。 唯一の支えであるお兄ちゃんがどこにいるか分からない。情報が全くない。 おじいちゃんもいる。おばあちゃんもいる。リュウくんだってタツキさんだっていてくれる。 でも。もう…