「ほんとに来た」
―――AM01:32
私を見た瞬間にリュウくんは申し訳なさそうに謝ってきた。
時間帯が遅いからと車を近くの公園の駐車場に停め、そこから徒歩で来たリュウくん。
寝ているであろうおじいちゃん達を起こさないように廊下側の大きなガラス窓から入ってきた。
「リュウくん、もう私気にしないから」
「でも俺ひどいこと言った。レイは立ち直り始めているんだ。それを俺は」
「もう、良いよ。もう終わりにしよう。この話題」
私がそう言うとリュウくんは黙ってしまった。
お互いに話題もなく、ただ窓から外を見つめた。
「聴いたよ」
「え?」
「指名手配」
「ああ」
黙っていたのはこれのせいか。