中に入ると、そこは不思議な空間だった。部屋の至る所に鏡が置かれ、扉の内側も大きな鏡が二枚付けられていた。そして、その中心に一人の華奢な身体の男。
「よく来てくれたね…ケリー。こんな時間に会いに来てくれて嬉しいよ」
「ゲイン…!」
ゲインは真っ黒のスーツに身を固め、鋭く尖った細い目が暗闇で光る。どことなく不気味な男だった。
そしてケリーが神剣を構えゲインに一歩近付く。
「お前を殺しに来た」
だがそれを聞いてもゲインは不気味に笑うだけだった。