「あっ。そうだ!あゆに嬉しいニュース♪」


いきなり沙希がそんなことを言いだした。


「え〜?なあに〜?♪」


「里衣今ねえ、直哉先輩と喧嘩中だって〜♪」


「ほんとっ!?」


ガタンッと椅子から立ち上がり、あたしを見る歩太。


「沙希…っ!」


あたしは沙希をまた睨む。


「いいじゃん♪事実なんだからーっ」


「そうゆう問題じゃな…「ねえ、りーちゃんそれほんと!?」

歩太は目を輝かせ聞いてくる。



「…別に。すぐ仲直りするし、歩太には関係ないし。」

あたしはそう言い、ジロッと歩太を見る。

「関係なくないよっ!俺めっちゃチャンスじゃんっ♪ねっ?沙希ちーっ♪」


「そうだよ〜、歩太は佐々木先輩から奪うんだもんねーっ?♪」


「おしっ!」


そんなことを話していると、"あゆ〜っ!"という声が聞こえてきた。


「…あ!呼ばれてるから行くね」


「うん。ばいばいあゆ〜♪」


「ばいば〜い♪あ、りーちゃん!待っててねえ〜♪仲直りしちゃやだよ〜?」


そう言って笑顔で去っていく歩太。