あたしはあの4人と友達なのだろうか。

“友達”って響きは、さっきみたいに

一緒に笑い合ったりする子達のことを言うの…?

4人が居たときは自然と笑顔になれていた気がする。

いつもと違う自分が居た気がするんだ。

「愛梨と美奈、由梨に優奈ねぇ…。ハァ…」

一人一人の名前を思い返して、ため息をつく。

「アンタも友達とかいるんだぁ!」

急に後ろから声が聞こえて驚く。

慌てて、焦ったように体ごと後ろを振り返った。

「あっ!ごめんごめん…」

「何急に…。何か用?」

“ウザッたい”て気持ちが思いっきり出てる言葉を返す。

「可愛げのねぇ女だなぁ。あっ!俺、裕。隣のクラス♪よろしくな」

裕と名乗る男…

「は?聞いたこと無いし…」

「俺のこと聞いたこと無い?マジで???
結構カッコいい系じゃね?」

自分で自分を褒め裕に、

少しイラッとくる。

「さぁ…」

「マジ知らないんだぁ。
俺の顔とかカッコいい感じじゃね?
落ちるなよぉ」

確かに裕の顔は格好良い。

誰でも落ちちゃいそうな顔をしてる…

でも、自分を棚に上げる裕に

イライラする。

「ナルシかよ…。マジで有り得ない!」

心の中で呟いた言葉が口に出て、驚く。

「お前って以外に素直なんだな!」

そう言って、ハハッて笑う裕。